2003年8月5日 |
国立霞ヶ丘競技場 |
54268人 |
レアルが、そしてベッカムがやってくる! 昨年のワールドカップ以降ベッカムの人気は衰えを知らず更に盛り上がっている。TVのワイドショーでも取り上げたり、その扱いはまさにアイドル。私は特に好きというわけではないが、昨年のワールドカップ、アルゼンチン戦で見たPKの瞬間の興奮が忘れられなかったし、もう一度彼のプレーが見られる、それも世界のスーパースター軍団「レアルマドリード」のメンバーとして来日するとなれば、黙っているわけにいかなかったのである。
4時過ぎに国立競技場に着いたが既に長蛇の列、とにかく蒸し暑くて並んでいる間に缶ビールを飲んでしまった。座った場所はレアル側ゴール裏中段、まずまずの席だが雲行きが怪しい。だんだんと空の色が暗くなり、ついに雨が降り出してきた。にわか雨だからすぐに上がるだろうと思っていたが、雨足は次第に強くなり、雷も鳴り出してきた。傘もカッパも用意していなかったので、カッパでも買おうと売店へ行ったがすでに売り切れ。ここまできたら「選手も雨の中で試合をするんだから、観客も雨の中で応援しよう」と開き直ることにした。 注目のスタメン発表、東京はオールスター戦に出るアマラオ、負傷のジャーン、五輪代表でエジプト遠征中の石川ら主力3人が欠場とやや寂しい感じ、一方レアルはジダンが欠場したがベッカムもラウルもフィーゴもスタメンで登場。ロナウドとロベカルはベンチスタートだが後半にはきっと出てくるだろう、と期待してキックオフ。試合開始直後は本気モードの東京が主導権を握り試合を進めていた。もしかしたら勝つかも、と思わせるシーンもあったが、なかなか決められないうちに迎えた37分、ペナルティエリアの左角外側でソラーリが倒されてレアルがFKを得る。キッカーはベッカム、18分にはゴール正面のFKをキーパー土肥のナイスセーブで決められなかったが、今回は違った。右足から放たれたボールは壁の右側を抜けて、ゴールの右に決まった。「さすがベッカム! 決めるときには決める」満員の観客は立ち上がり大きな拍手を送る、決まった瞬間の大歓声はあのワールドカップ以上だったかもしれない。次はセットプレーではなく流れの中からゴールを決めて欲しい。44分にはラウル→フィーゴ→ポルティージョと東京DF陣を切り裂く華麗なパス回しからのシュートのこぼれ球をソラーリが決めて2点目。前半をレアルが2点リードで折り返す。 後半開始、レアルは満を持してロナウドとロベカルを投入。ジダンこそいないものの、ピッチにはFWのロナウドとラウルが、MFのベッカムとフィーゴが、左サイドバックにはロベカルがいる。まさに真夏の夜の夢、いや夢ではなく現実に。後半はレアルのペースで試合が進み、88分にはペナルティエリア左角でパスを受けたロナウドが独特のフェイントからゴールを決め3点目。(ロナウドのフェイントに対する観客の反応は下のムービーを見るとよくわかります) 試合結果は3対0、ベッカムのFK、華麗なパス回し、そしてロナウドの個人技、観客の期待に応えた形でレアルが勝利した。結局雨は上がらなかったが濡れたことを忘れるような感動した試合だった。次にレアルの試合を見るのはいつになるかわからないが、できることならサンチャゴ・ベルナベウで観戦したい。 |
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